オリジナルのガーゼ生地がもたらす癒し
オリジナルのガーゼ生地によるパジャマは、極力肌への負担を払拭し、ストレスが無いようにと考え尽くされた一品です。
台東区・浅草橋でガーゼ製品を手掛けるメーカー株式会社オブラブによる自社ブランドOVLOV。ガーゼという素材と日本生産であることにこだわるOVLOVですが、自社ブランドを確立させるのは容易ではなかったそうです。ブランドの設立から、現在に至るまでの話を株式会社オブラブ代表取締役の西澤さんに伺いました。

自社ブランドを持ちたいと、創業時から思っていた
ー株式会社オブラブ及びOVLOVができるまでの経緯を教えてください。
1997年4月に有限会社クロスローズプランを設立したのが、すべての始まりです。
当時はオリジナルブランド製品の販売ではなく、OEM事業を中心としておりました。ポーチやパジャマなど生活雑貨全般のOEMを行っており、ガーゼに限らず、様々な素材を扱っていました。
ーOEM事業から自社製品の開発・販売にはいつ頃から切り替えられたのでしょうか。
実は創業時から、オリジナルブランドを作りたいという思いは持っていました。そして2000年時点で自社ブランド名をOVLOVに決め、商標登録も行っていたのです。
その後、紆余曲折あったのですが、自社ブランドOVLOVが徐々に伸びてきたことをきっかけにブランド名と会社名の統一を決めました。社名が株式会社オブラブに変わったのは2019年になります。
ーその紆余曲折についてもぜひお伺いできますか。
2000年にOVLOVとして様々なアイテムを作り始め、2002年にはインテリアライフスタイル展に出展しました。しかし出展をきっかけにOEMの仕事が増えたことで、自社ブランドの開発は休止せざるを得なくなってしまったのです。
仕事が増えたこと自体は嬉しかったものの、OEMの仕事を続ける中で感じたのは、将来への危機感でした。OEMでは、お客様から決められた条件の中で製品を作る必要があり、できる提案に限りがあります。またコスト争いなどが続く中で、OEMを中心事業としたままでずっと会社を続けていけるかに不安も感じていました。
やはりもう一度自社ブランドを、と思い、再びOVLOVを始動させることにしたのが2013年頃の話になります。
日本生産にこだわるのも、ものづくりへの愛から。
ー自社ブランドの再始動にあたって、大事にされたことや意識されたことはありましたか。
ブランドを始めてすぐの頃は、多品種開発しすぎたことから在庫を抱えるリスクも大きく、開発にもかなりの労力がかかっていました。その反省からリスタートするにあたっては、素材と品種を限定することにしました。
また、生産も昔は中国の工場で行っていましたが、改めて日本に生産を戻す決断もしましたね。
ーOVLOVといえばガーゼを使ったアイテムですが、ガーゼをOVLOVの素材として選ばれた経緯を教えていただけますか。
2013年に展示会で6重ガーゼに出会い、その生地を使ってブランケットを作って販売してみたところ反応がよかったのが理由です。この素材であればたくさんの方に受け入れていただけると思い、肌に優しい素材であることを活かしてベビー向け商品から販売を始めることにしました。
その後、多重織・多層構造のガーゼに関して学び、ガーゼを使ったオリジナルブランドの商品開発を進めていきました。初めは表と裏で柄が反転するデザインのみでしたが、研究を重ねていくうちに表と裏で違う柄を出せることも分かっていき、ガーゼの構造を活かしたデザインを作るように。現在は色のバリエーションも含めると約40種類のガーゼを取り扱っています。

ー日本製であることもOVLOVとして大事にされてるポイントかと思います。ずっと日本で生産されてきた訳ではなかったのでしょうか。
日本での生産ではコストが合わなくなったことや工場の後継者不足問題などが上がっていたことから一時期、生産拠点を中国に移していた時期がありました。しかし現地での調達問題や工員さんとのトラブルに加え、今後中国でも人件費の上昇が予想されたことから、生産拠点について改めて検討をすることになったのです。
人件費が上がる度に、もっと人件費の安い国に拠点を移すとなるとキリがありません。そして、製品のこだわりをその度に現地の工員さんたちに伝えるのには大変な労力がかかります。
一方で、日本にはものづくりへの愛が感じられる工場がたくさんあります。同じ熱量で一緒にものづくりをやってくれる工場と仕事をしたいと考えた結果、コストの問題と後継者問題は残りますが、日本に生産地を戻すことを決めました。
OVLOVを通して、ご機嫌に毎日が過ごせる生活を提案したい
ーガーゼパジャマの開発秘話もあれば、教えていただけますか。
ガーゼパジャマの開発はガーゼの着心地の良さを作りながら体験していただきたいと思って、一般の方向けにワークショップを開いたところから始まっています。当時はコロナ禍で、オンラインでのワークショップであった為、参加者のご家庭にロックミシンがなくても作れる設計だったのですが、それをさらに改良して製品化しました。
このパジャマのこだわりは、素材はもちろんのこと、生地の端が直接肌に当たらない縫い方で処理することで着心地の良さを。そして体型問わずゆったりと着ていただけるデザインであると同時に、綺麗に見えるシルエットにこだわりました。
実は昨年、私は入院生活を送っていたのですが、その際にこのガーゼパジャマを着用しました。そして入院という、精神的にも少し参ってしまう期間にも、少しいいものを身につけることで気持ちよく過ごすことができると実感したのです。OVLOVが環境を変えて初めて気づくちょっとした日々のストレスを緩和する存在であってほしいと改めて強く感じた出来事となりました。
ーちょっとした日々のストレスを緩和するブランドでありたいとのことですが、改めて今後取り組んでいきたいことや実現させたい世界があれば教えてください。
ガーゼを通して、ご機嫌に毎日を過ごせるような生活を提案できるブランドでありたいと思っています。多重構造で吸水性がいいから着心地がいい、といった素材の良さやスペックの高さが当たり前となり、その先にある生活までを提案できるブランドを目指したいです。
まずはより多くの方にとって少し気分の上がる商品を提供できるよう、柄のバリエーションもどんどん増やしていきたいと思っています。そして少しでもOVLOVに興味を持ってくださった方はぜひ一度浅草橋にあるお店まで足を運んでいただきたいです。写真では分からない、ガーゼの手触りをご自身で確認していただければ嬉しく思います。

ProfileOVLOVオブラブ
ふんわり手触りの良い暮らしをお届けするガーゼの専門ブランド。オブラブは「of love=愛の」から意と音をとって命名。赤ちゃんから大人まで全ての世代をやさしく包むアイテムを展開しています。